コラム・近づくコンテ監督とのお別れの時












チェルシーを取り巻く状況はかなり暗くなってきました。ロンドン・イブニングスタンダード紙からは「コンテ監督は退陣すべきだ」という記事が出ています。シティ戦の敗北とその消極的な戦いぶりを受けてのものです。昨シーズン、チームを立て直してプレミア優勝に導いたコンテ監督への根強い支持は今、音を立てて崩れ始めている…現地のそんな雰囲気をヒシヒシと感じさせます。

チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1stレグ、バルセロナ戦直後から比べると、風当たりは相当に強くなっていっます。バルサ戦ではポゼッションを明け渡す守備的戦術で臨んでドローという結果を手にしたコンテ監督。一部で消極的と批判を受けたものの、失点につながるミスさえなければ…そしてバーに当たったウィリアンのシュートが入っていれば…勝っていてもおかしくない内容に、チェルシーファンは一定の評価をしていたと思います。

しかしマンチェスターユナイテッド戦での敗北。アザールの交代など疑問が湧く采配で、直後に失点して追い込まれました。

そしてマンチェスターシティ戦では、バルセロナ戦で光明が見えたポゼッションを明け渡すゼロトップシステムを再び採用します。しかし研究されていたのか、シティはポゼッションを高めるだけでなく、ボールを失っても直ちに高い位置からプレスを繰り返し、チェルシーの選手たちは自陣でのボール回しも満足にできない状況に。バルセロナ戦のような手ごたえを感じられず、焦りを生んだように見えました。




それでも前半は耐えに耐えましたが、後半開始早々に失点。コンテ監督はすぐには動かず、0-1のまま耐えて終盤にドローを狙う作戦に出ましたが、最終的な結果は0-1のまま。当然批判の声が噴出します。

ポゼッションを明け渡す超守備的なコンテ監督の戦術は、結果が出てこそ批判をかき消せる類のもの。バルセロナ線は1-1と一定の結果は出たとはいえ、目指していた1-0の勝利には結びつかず、シティ戦では最少失点とはいえ負けたのだから、消極的すぎると批判されても仕方ありません。これこそ、結果がすべての戦術と言えるでしょう。

アザールの試合後のコメントからはコンテ監督への不信が垣間見えます。バルセロナ戦後は「ゼロトップよりシャドーの位置の方がより活きる」程度の遠慮がちなコメントでしたが、シティ戦後は「ボールに全然触れなかった」とあからさまに戦術批判と取れるコメントを残しています。




バルセロナ戦とシティ戦でコンテ監督が採用した守備的戦術は、高度なポゼッションサッカーを信条とする両チームに対峙するための悪くないプランだったと個人的は思っています。しかし、結果が出ないことには批判を抑え込めないし、選手たちも自分たちの攻撃面での消極的な姿勢に自信が持てなくなって当然です。

シティ戦においてこの戦術で負けた以上、もう全く同じ戦い方はできないと考えるのが筋です。コンテ監督はWBA戦で光明が見えたジルーとアザールの関係性などを今一度見直し、多少オープンな戦いでリスクを冒してでも、バルセロナとの2ndレグで勝ちに行く必要があります。今のチーム状況がコンテ監督の下で劇的に変わるチャンスは、もうバルセロナ戦の勝利以外ないでしょう。

ロンドンで優しくファンサービスをしてくれて、サインもくれたコンテ監督。個人的には本当に思い入れがあって、愛もあります。しかし本当に残念ながら、もうチェルシーで残された時間はそう多くはなさそうです。最後の最後、思い切った決断とガッツを見せてほしい。タッチライン際で自信なさげにポケットに手を突っ込む姿は、私が見たいコンテ監督ではありません。














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